斉藤一人先生のご本の「幸福力」のなかに「もしもし地獄」の童話が書いてあります。
一人の男が死んで地獄に行きました。
地獄は花が咲き乱れ、小川が流れ、小鳥がさえずり、素晴らしい世界です。
あまりの幸福な世界なので、ゆっくり眠りたくなります。
すると、耳元で「もしもし」と声がして目が覚めます。
男はゆっくりねむれません。5日過ぎても耳元でささやく声で眠れません。
男はまぶたの上に大きな目を描きます。
すると、耳元で「みんな5日過ぎるとまぶたの上に目を描いてごまかそうとするのです。サイクリングに行きましょう」と無理矢理、男をサイクリングに連れて行きます。
すがすがしい風が男を幸福にします。きれいな牧場に着きました。美味しいサンドイッチをランチボックスから取り出していただきます。男は本当に幸福です。あまりの幸福感からうとうとと眠たくなります。
すると、「もしもし。今から山に登りましょう。素敵な景色が見える山です」
男は「大変疲れているので今山に登ると死んでしまいます」と言いますと、
「あなたはもう死んでいるので死なないんです」
そうして無理矢理、山に登らせます。
男はこれが「眠らせない地獄だ」と気づきます。
「何日こんな眠らせない地獄がつづくのですか?」
「そうね、だいたい150年くらい。早い人で100年ですかね」
山に登ると美しい景色が見えます。男は素晴らしい景色に感動して幸福な気持ちになります。大変登山で疲れて、山頂で眠ろうとすると、
「もしもし、今度は楽しい遊園地に行きましょう」
男はついにきれて暴れまくります。暴れて暴れて疲れ果て、眠ろうとします。
「もしもし、・・・・・」
こうして毎日毎日楽しいイベントが続く眠らせない地獄ガ続きます。
男は耳元でささやく声に向かって質問します。
男は次第に人間が少なくなって、熊が増えていることに気づきます。
「どうして熊が増えているのですか?」
「それは、目の下にくまが出来て150年過ぎるとみんな熊になちゃうんです。」
おしまい。
これは意味深い童話です。
あの世に行くと言うことは、ゆっくり気持ちよく眠ることなんですね。
人間があの世に永住できないのは人間として修行がまだまだな人だけがこの世にアバターである肉体を借りて、修行をしているという童話です。
この世でも最高の幸福は、ゆっくりと眠れる毎日を過ごせることです。
その為には「毎日、有り難い。一日を感謝して生きることが一番大切な事なのかもしれません。
# by masashirou | 2012-12-18 22:42