私たちの文明が進化の方向性について
この世で僕たちが無意識に目指している技術開発は、あの世の世界に普遍的な事を模倣することである。
あの世の世界とは、
それは、ひとつの世界。混沌の世界、無意識の世界。静かな物質化していない世界。すべてがつながり、争いのない世界。すべてがひとつに包まれて安らかな世界。しかし、ひとつひとつの個性が、魂の運動エネルギーが内蔵されている世界。
コンピューターとは脳を人工的に創り上げることである。この世は脳がすべて作り出した壮大なイルージョーンである。
銀行のカード、クレジットカードのシステムは、まさに、あの世とこの世を模倣したシステムである。あの世の世界が巨大なサーバーシステムである。その場所はサイバーテロや犯罪から被害を避けるために、秘密にされている。一般の会員にはどこに有るのか、その存在すら意識の外に置かれている。
僕たちは指定の番号を登録されて、一枚のカードを所有する。そのカードが行う経済活動はすべてサーバーに記録される。生命活動はその番号の口座に次々と働いて稼いだお金を預ける。残高が少なくなると破綻する。つまり死である。その行為は生命維持行為に似ている。つまり、エントロピーの低い食べ物を食べないと肉体のエントロピーが増大して朽ちてしまう。
サーバーにはその番号つまり、肉体としての個人記録が記憶され保管される。
次に別のカード会社と契約するとしよう。新しいカード会社は様々なサーバーの個人情報を保管する巨大なサーバーにアクセスすると、その個人が別のカード会社でおこなった経済活動を入手出来る。本人は新しく生まれたつもりでも、その「魂」の記録は、継続して巨大なサーバーに記録は保管されている。これは輪廻転生して、個人は記憶がなくても、その魂の経験した記憶や記録が巨大サーバーには保管されている仕組みだ。
僕らの「魂」、肉体、陽と心、陰を結びつける究極の、永遠なる「陰と陽」が螺旋状に運動する存在「陰の陽、陽の陰」を「魂」と呼ぶことにしよう。
パソコンを廃棄する時にハードディスクのなかに様々な記憶が残されている。使用した本人は消去したつもりでも、有るソフトを使用すると、すべての記憶が蘇る。まさに、人間が忘れたはずの前世の記憶を明確に記憶として取り戻す瞬間に類似している。
僕たちの脳の奥深く、潜在的な記憶の中には、生命の進化の過程の記憶が蓄積されている。僕たちは、魚だった頃の記憶は思い出さないが、脳の中にはちょうどパソコンのハードディスクに死蔵されている記憶の集積と似ている。
パソコンのゲームクリエーターの仕事を見ると、あの世からこの世に出現する光に類似している。まず、パソコン上には何もない画面が有る。スイッチを入れると、光が生まれる。そして闇が現れる。黒い画面の中にゲームクリエーターが描いたものは、光の点である。点は数が増えいく。光の点は画面の壁に当たり、進行方向を変える。そのうちに点と点がぶつかり合う。ピンポンゲームが完成する。次第にインベーダーゲームのように、個性を持つ、インベーダーを光の弾を放ち、インベーダー宇宙からの侵略者を打ち落とすゲームが誕生した。
携帯電話の出現で、すべての世界中の人が繋がる。インターネットの世界ですべての人が直接繋がっている。テレビの出現で、世界中の事件が視界に飛び込んでくる世界。
医学の分野では、脳以外の臓器が人工的な機械に置き換えられている。
脳とは意識を司る細胞である。あの世には意識が無い世界であるから、将来人類は「自我」を創造している脳も人工的な記憶装置に置き換えられる方向に進むであろう。ゲーム世界では、バーチャルな世界がリアリティを保有する方向で開発が進んでいる。
老子の世界観は、太極図の紋様に明確に示されている。陰と陽が螺旋状に回転運動をしながら、対立する陰と陽は、相互依存の相対的な存在である。陰が無ければ陽は無い。
陰と陽は、「陰の陽と陽の陰」という窓で相互に繋がろうとしている。
そこに、すべての価値創造が誕生する。
すべての存在が永遠なる時間経過の中でしか存在しない。つねに移ろい、はかない一瞬でしか存在し得ない。その一瞬とは、有ると認識した瞬間に過去の闇の中に消えていく。それを釈迦は空と呼んだ。無いけれども有るという概念だ。僕らは、錯覚の世界に生きている。有るという錯覚。それは、運動体なのだ。僕らの五感はすべて錯覚をリアリティと脳が創造する世界に存在する。遠く宇宙の星を観察する時、その星の存在を僕らは、有ると認識する。しかし、その星はもしかしたら、数億光年前に消滅して存在していない星かもしれない。無いものを有ると認識する僕らはリアリティと感じているものすべてが錯覚なのだ。
無常というのはその事を言う。儚いが貴い一瞬。
それを受け入れ、そのはかなさを嘆くのではなく、楽しむ為に我々は生きている。
by masashirou | 2011-01-25 09:28 | Comments(0)