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日本には四十年周期で、社会変動が発生する事実

日本には四十年周期で、社会変動が発生する事実にも注目した。 日本中部には、多くの神々を祭る一二五の神社から構成される有名な伊勢神宮という一五〇〇年の歴史を持つ神社がある。この神社では一年間に一五〇〇回のお祭りが千年以上前から行われている。今でも、人々から篤い信仰を集めている神社である。しかし、誰がこの神社を建設したのか、いまだに歴史の謎である。その伊勢神宮の中央に位置する、天皇家の先祖を祭る内宮には、戦国時代に一時中断したが、西暦六九〇年以来一三〇〇年間の歴史を持つ、二十年毎の式年遷宮の儀式が継承されている。
 その儀式とは、二十年間の停滞・安定の陰の「米の座時代」と、二十年の波乱と躍進の陽の「金の座時代」が、交互に繰り返す四十年の周期の遷宮儀式である。驚くべきことに、二〇一三年に予定されている第六十二回目の遷宮にかかる費用、約五五〇億円は、すべて全国からの民間からの寄付によってまかなわれる。この神社は、古来より、日本人の心の原風景なのである。二十年毎の遷宮により、古代の神社の建築技術は、確実に未来に、正確に伝承される。人間の世代交代は三十年である。二十年という短いサイクルだからこそ、永遠に、技術と文化の伝承が可能となる。まさに東洋の柔らかな知恵である。
 硬い花崗岩を使用した、西洋の古代神殿建築技術は、人間の世代交代より長持ちするために、逆に、時代の流れとともに断絶する。東洋の、柔らかな朽ちる木の建築が石の建築に勝つのである。「柔よく剛を制す」という老子の哲学は、伊勢神宮の式年遷宮儀式の中に生きている。ロナルドは、それらの儀式の記憶が宇宙バンクに登録されたために、日本には、日本固有の四十年周期が形成されたと考えた。

by masashirou | 2010-05-28 18:41  

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