2011年 01月 31日 ( 1 )

 

太極図と免疫システム

最新の免疫学を老子の太極図で解説してみよう。
人間が老化して最後には死んでいくシステムは当然のことのように現代人は考えているが、もともと生命の発生当時、今から38億年前には単細胞であった生命は不老不死の死なないのが普通の存在でした。細胞体の集合体である人間の祖先の細胞生命は20億年前からミトコンドリアとの寄生からはじまり、12億年前に進化システムの代償として死を自分の遺伝子の中に組み込んだのです。それは地球の大気の中に海に繁殖した海草や藻が放出する酸素ガスが大気中に2%(現在は21%)にまで増加したからです。陸という新しいフロンティアに挑戦すべく海から陸に新しい獲物を求めた両性動物は、ミトコンドリアという酸素を好む細菌と20億年前に共生を始めました。12億年前に、いままで、危険な酸素をミトコンドリアの酸素大好き細菌と合体することで、逆に大気の酸素と食べ物から得られる水素を反応させて、あたらしい糖を作り出すエネルギーシステムを手に入れました。ミトコンドリアが出した共存の条件は、際限のない細胞分裂により、ミトコンドリアが分割されて減少させられないように、老化と死という遺伝子を人間の細胞に組み込ませるという条件です。老化現象とは、細胞の酸化によるものです。アポトーシスという細胞が自殺するシステムがその条件です。そのアポトーシスにより、たとえば単細胞だった生命体がたとえば指を形成するために指の間の細胞を死滅させていくことで、指の形を形成できるのです。そのシステムを使えばあらゆる機能に最適な臓器が作れます。まさに進化のシステムです。そして、メスとオスという雌雄を分化されることで性交・受精・出産という単細胞の単純な分裂と比べて複雑なシステムを採用することにより、遺伝子の組み合わせにより多種多様な生命を創造できるようになりました。人間の女の卵子には一細胞あたり10万個のミトコンドリア。人間の男の精子には100個のミトコンドリア、それも鞭毛にある精子のミトコンドリアは受精の際に除去されます。こうして受け継がれるミトコンドリアは、女性により継承されます。現代人の先祖は15万年前~30万年前に生まれたアフリカの「ミトコンドリアイブ」と呼ばれる女性に行き着きます。

糖分を分解をして生きてきた細胞を陽とすると、酸素からエネルギーをとって生きてきたミトコンドリアを陰とすると、生命とは陰と陽とが共生し、バランスをとり生きている生命体である陰の陽、陽の陰に位置する生き物であることが分かります。

38億年の歴史をもつ生命物語と80~120歳の人生物語が交差する生命現象がまさに人間なのです。
性交という現象は20億年から12億年前の人間の源細胞(無酸素・解糖系細胞)とミトコンドリア(有酸素系)の合体の歴史をたどる行為なのです。肉体には随意神経系(陰)と不随意神経系(陽)の二つのシステムが臓器のコントロールをしている。
随意神経系は腕の筋肉などの人間の意志で動かせる臓器をコントロールする。不随意神経系は心臓や肺、肝臓やすい臓など人間の意志ではコントロールできない臓器をコントロールする。人間は自分で生きていると錯覚しているが、無意識下で多くの臓器が働き人間は生かされているのである。人間の生命活動はこの相対する二つの陰陽のシステムが絶妙のバランスで交じり合うことで成立しているのです。

ほとんどの臓器は人間の意思とは無関係に動いている。それらをコントロールしているのは自律神経システムである。自律神経系というのはまさに自立して人間の体があらゆる環境の変化に相応できるように、瞬時に呼吸や心拍数を変化させたり、血管を収縮させて血圧を上げたり、外部から侵入するばい菌や細菌を無害化したりする。この自律神経系システムにも二つの相対するシステムがある。交感神経系(陽)と副交感神経系(陰)である。交感神経は興奮させたり、行動や激しい活動にアクセルを踏む神経系である。副交感神経系は逆に興奮を抑え、抑制し、エネルギーを貯蓄させたり、休ませたり、減速させる神経系である。交感神経系はおもに日中に人間が外部で盛んに活動する時に働くシステムである。副交感神経系は反対に食事中や消化中や睡眠中やリラックス中や、おもに、夜間に活動する神経システムである。

また、人間のエネルギー摂取システムには、解糖系生命エネルギーシステム(原始単細胞系)と有酸素系生命システム(ミトコンドリア系)の二つがある。

137億年前に宇宙が突然ビックバン。地球が四十六億年前に誕生し、八億年の月日が流れ、三十八億年前に地球に生命が出現しました。その生命に死の遺伝子が組み込まれたのは12億年前それまでは単細胞の、例えばゾウリムシなどのように、生命体は細胞分裂を行いながら増殖する生命体でした。その細胞の中には死ぬという遺伝子は存在しませんでした。環境が許せば永遠に細胞分裂を繰り返しながら生きられる死を知らない生命体だったのです。20億年前に雄と雌の二つに命が分裂して、性交により、二つの生命体が遺伝子を組み合わせて、新しい生命を創造するシステムが誕生し、進化するシステムが確立したのです。人間に最大の快楽を与えるセックスと生命の進化のシステムの二つの特典と引き替えに、私たちの生命体の中に、『死』の遺伝子が組み込まれました。宇宙の原理は、このように幸いなるものと不幸なるものを同時に人間に与えるのです。生きるというのは、絶えず何かが死んでいるのです。つまり、死は生の一部であり、極言すれば、生は死そのものなのです。驚くことに、これはすべてのミクロ原子の世界からマクロの宇宙の世界まで同じ原理が貫いて存在します。星の誕生を司る『ホワイトホール』が、星を飲み込む死を司る『ブラックホール』に繋がっているように、同じシステムが存在しています。地球に人間が存在し、その人間が生きるために、膨大な死がその存在を支えています。
 人間が生きる上で、ほかの生き物の命を殺生して自分の命を育む宿命を持っています。
 私たちが食事の前に神に祈る感謝の言葉は、人間に食べられ生命を落とす植物、動物たちに、『死』が『生』を相互補完するシステムの中の不可避なこととはいえ、有難うという心、感謝する心を込めて、口にする祈りの言葉なのです。
 この世界には、二種類の人間が存在しています。常に自分に無いもの、足りないものを数えて生きる人間と、常に自分に有るものを数えて生きる人間です。『有難う』という言葉を素直に言える人間は、後者の人間です。彼らはいつも『幸福』になれますが、前者のいつも自分に無いものばかりを考える人間は、人生に一度だって幸福を感じることができないのです。そういう人間も、年をとり、老いて死んでいきます。古い世代が死ぬことで、若い次の世代の人間の生を輝かせることができます。こうして、生と死はさまざまなところで深く繋がっているのです。私はいつも自分に言い聞かせています。『お前はそのような多くの生命を犠牲にして生きている。この世で、人間が犯す最も残酷な行為とは、食べ物を残すこと、そして、多くの食べ物により支えられている、自分の命を粗末にすることなのです。だから、今、生きていることを楽しみなさい。それが命を捧げてくれた食べ物に対する最低限の義務です。
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by masashirou | 2011-01-31 11:55