北海道内でバイオガスなど新エネルギーの実用化

小水力発電・稲わら…道内自治体、新エネルギー実用化模索
2011/8/19 6:01

 北海道内でバイオガスなど新エネルギーの実用化を目指す自治体が相次いでいる。富良野市が小水力発電の実証試験に乗り出すほか、南幌町も稲わらを使った熱利用の本格導入に向け準備を進める。自前のエネルギー供給施設を持つことで、重油や電力などの調達費用を抑え財政支出の削減に役立てる。火力発電などに比べ割高なコストの削減にも取り組み、軌道に乗れば余剰分を外部販売する。

 富良野市は今秋にも小水力発電の実証試験を始める。1キロワット程度の電力を出力できる水車を設置。水車は民間から譲り受け、発電設備はレンタルする。試験費用は約60万円。水量などに応じて、どれだけの電力を出力できるか検証する。2012年度には自前で発電設備を用意し、本格的な小水力発電を開始。発電設備などの費用を200万~400万円と見込む。

 水力は、天候で左右される太陽光や風力などに比べ安定した電力を得られる。このため、電力供給を安定させる次世代送電網(スマートグリッド)の整備も必要としない。「将来的にはエネルギーの自給自足を目指したい」(富良野市)

 南幌町は4月から圧縮した稲わらと木くずをボイラーで燃やし熱源を取り出す実証試験に乗り出した。設備費用は9千万円。町の南幌温泉で使う給湯に活用している。重油と比べどれだけコスト削減できるか調べて導入を検討する。

 木くずを原料にした熱利用は広がってるが、稲わらの活用は珍しい。米産地の南幌町では稲わらの有効活用が課題だった。重油の購入コストを抑え管理費の軽減につなげる。役場庁舎などでも活用していく考えだ。

 恵庭市は12年度から、生ごみなどから発生するバイオガスを使った発電を始める。5億円弱を投入して生ごみを処理する施設を建設中。95キロワットの発電機2台を約1億4千万円で調達し、下水処理施設で使う。

 新エネルギーの有効活用を進める自治体には、電力会社からの購入電力を減らし、管理費の軽減につなげる狙いがある。太陽光や水力などでつくった電気を電力会社が買い取る再生エネルギー特別措置法案が8月中に成立する見通しで、新エネの余剰電力を売って新たな収益源を確保したいという期待もある。恵庭市は、軌道に乗れば売電にも取り組む方針だ。

 ただ、現時点では発電設備のコストが高く、「採算が合わない」という指摘は多い。新エネルギー導入のビジネスモデル構築には、国や道の支援が欠かせない。道は、新エネルギーの導入を検討する市町村の相談に応じるため、発電の種類ごとに専門家を派遣している。太陽光発電に欠かせない広大な土地や水力発電で必要な水利権を取得しやすくする特区制度などの仕組みも必要になりそうだ。

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by masashirou | 2011-08-19 23:06  

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