大分で地熱発電所調査 

九電:大分で地熱発電所調査 九重町所有の井戸を活用、14年度にも運転開始

 九州電力は、大分県九重町にある町所有の地熱井戸が地熱発電に活用できるかどうかを今年度中に調査する方針を決めた。町などの協力を得て、早ければ14年度にも運転開始を目指す。九電としては96年11月運転開始の滝上発電所(同町)以来の新規地熱発電所となる。

 国内では99年の東京電力八丈島発電所以来、事業用の地熱発電所は新設されていない。福島第1原発事故以降、再生可能エネルギーが見直される中で、地熱発電の開発に弾みがつく可能性もある。

 九電などによると、井戸は町西部の菅原地区にあり、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が熱水利用発電プラント開発などで掘削した調査井戸のうちの3本。88年度には2本(深さ811~870メートル)から蒸気と熱水が噴出し、水より蒸発しやすい液体を使う地熱バイナリー発電方式で5000キロワットと2000キロワットの発電出力が確認された。NEDOは調査後の03年、町に無償で譲渡した。

 町は蒸気・熱水を地熱発電や農業などに有効活用しようと調査を依頼。九電は技術協力する形で井戸の損傷、劣化状況や周辺の温泉などへの影響を調べる。蒸気・熱水量を把握して事業採算性なども検討する。事業化の見通しが立てば、周辺の住民や温泉業者、地権者らの同意を得たうえで着工したい考え。

 町が井戸を所有し、発電・熱供給施設の建設、管理は九電が行うとみられ、電力会社と自治体が協力して運営する初の地熱発電所となる可能性もある。

 九電の地熱発電出力は東北電力に次ぐ規模で21万2000キロワット。九電全発電出力の約1%を占める。【中園敦二】

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 ■ことば

 ◇地熱バイナリー発電
 80~150度の蒸気・熱水で沸点の低い液体を加熱し、その蒸気でタービンを回す発電方式。通常の地熱発電は蒸気を直接利用してタービンを回しているが、水よりも蒸発しやすいペンタン(沸点36度)などを使うと、比較的低い温度の蒸気・熱水で発電できる。国内では九州電力八丁原発電所(大分県九重町)に国内唯一の施設(出力2000キロワット)がある。
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by masashirou | 2011-08-15 09:54  

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