老子の5つのキーワード「水」

水のように生きよう。
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老子的に生きるとは、水のように生きることです。


水の性質を老子はこのように解釈しました。

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水はもっとも柔らかい。

水はもっとも弱々しく見えるが、長い年月で水滴が堅い岩をもくり貫く力を持つ。


水は障害にあうと、困難を嘆くことなく、また、ひるむことなく、むしろ勢いを倍加してその障害を乗り越えて行く。


柔そうに見える水がいったん急流の川を創ると、大きな岩を簡単に動かす力と砕く力を持つ。


水は常に動く。それも常に低い所を目指して動く。


水はあらゆるものに恩恵や命の源を与えるが決してそれを誇らず、見返りを求めない。


水は汚濁を受け入れて流れる。


水は丸い器では丸くなり、四角い器では四角になる。変幻自在で、環境に自らを合わせる。


どんなに汚れてもやがて気にしない。


水は知っている。


自分が大きな海にたどり着き、汚泥が自分で分離して海の底に落ちていくことを。



太陽の日差しが強くなると、水は水蒸気に変化して大空にのぼり、雲を創る。


雲は風を呼び、生まれ故郷の山を目指し流れていく。



雲は一滴の雨をなり、草にやどし、露となる。


冬は雪やあられや雹になり故郷の大地に戻るのだ。


大地に浸みた水は仲間を集め、やがて小川を創り再び同じ道を永遠に旅をする。

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福岡の黒田藩の黒田如水は老子の思想に感銘して「水訓」を黒田藩の侍や庶民の生き方の指針として後世に残した。

水訓

  一 自ら活動して他を動かすは水なり

  一 障害に逢いて激しく其の勢力を倍加するは水なり

  一 常に己の進路を求めて止まざるは水なり

  一 自ら潔くして他の汚れを洗い

    而も清濁併せ容るるは水なり

  一 洋々として大海を満し發しては雲となり雨と変じ

    凍っては玲瓏たる氷雪と化す而も其の性を失わざるは水なり

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友人と理想の交流のあり方も老子は水の交わりを良しとした。


利害で結び付くのではなく、無償の志と友情が続く関係を理想とした。


上下関係はなく、お互いにお互いを尊敬し、団体や徒党を組まず、いざとなれば強力な組織を作り時代を動かす。しかし、その目的が終わると、再び自由に組織を離れて生きていく。


人間の生き方を「水のありよう」に理想を求めた老子は今でも幕末を生きた龍馬のように


心を打つ。
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by masashirou | 2010-05-20 15:14  

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